"あなたの心に届けたい"

新型コロナウイルス感染症の影響を受け、家の中で過ごす時間が増えました。私は一人暮らしで本当に誰とも会わなくなり、SNSを開くことさえせず、引きこもって心を閉ざす時期もありました。そんな中でも、人とのつながりに救われて、少しずつ外に出ていこうと思えるようになりました。

インターネット上で、遠く離れたところにいても画面越しに会話ができます。もちろん、それだけでも全然違います。けれども、ちょっと想像してみてください。

郵便受けを開けて、届いた郵便物を確認していたら、その中にポストカードが届いていました。

受け取って、あたたかい気持ちになりませんか。

自分のことを気にかけてくれたんだと

うれしい気持ちになりませんか。

ほんの小さな些細なことであっても、大切な人と繋がるきっかけの一つになったらと願い、ポストカードをつくりました。大切な人の力となるように、「応援」をテーマにして言葉を添えました。

なぜバナナペーパーなのか?

バナナペーパーは日本初のフェアトレード紙であり、持続可能な開発目標SDGsの17目標すべてを統合し取り組み、「貧困とCO2を減らし、ゾウを増やす紙」です。

貧困をなくす

バナナペーパーは、現在約1000人以上の貧困層の人々の暮らしを支えています。

ザンビアの農村部で、20人を直接雇用しており、150人を超える子どもたちが学校に通うことができています。また、バナナペーパーのグリーン工場では近隣の村人への井戸を開放しているため、何百人もの人々がきれいな水を手に入れることができるようになりました。

アフリカ・ザンビア

野生動物を守る

バナナペーパー工場は、ザンビアのサウスルアングワ国立公園(2017年世界初の持続可能な国立公園に選ばれた)の近くにあります。そこは、野生のゾウやキリンが生息する生物多様性のホットスポットです。

アフリカの農村地域における極度の貧困は、ゾウやライオンなど野生動物の密猟に繋がっています。密猟を事前に防ぐため、貧困層の人々を積極的に採用し、生物多様性の教育を提供することで、野生動物と人の両方を守っています。

野生動物を守る

オーガニック農家を支える

農業に関わる人々の健康と生物多様性の観点から、オーガニック農家を支援しています。

オーガニックバナナ農家から通常廃棄されているバナナの茎を購入することで、経済的に不利な立場にある小規模農家に付加価値を生み出します。極度の貧困状態にあった45の小規模オーガニックバナナ農家と取引を行い、農家の収入増を支えています。

バナナの茎を活かす

森林を守る

通常の「紙の原料となる木」が成長するまでに7-15年必要なのに対し、バナナの木はわずか1年で成長します。バナナの茎は一度だけ実をつけます。果物の収穫を終えると、バナナ農家はその茎を切り、新しい茎に栄養が届くようにします。そして、切り取られた茎は廃棄されています。その廃棄される茎から繊維を取り出し、バナナペーパーの原料としています。

また、バナナは貧困層の人々にとって貴重な栄養源でもあります。フェアトレードのバナナペーパーを使用することで、森林、人々、そして絶滅の危機に瀕している動物を同時に守ることができます。

このバナナペーパーの存在を知ったとき、とても素敵な紙だと私は思いました。この存在を知ってほしいとも思いました。ほんの小さなことであっても、自分にできることなら、この紙を使いたいと思いました。

なぜ動物なのか?

バナナペーパーは野生動物を守る紙でもあります。
「ゾウを守る紙だから、ゾウを描こう」と思ったのが始まりです。そして、バナナペーパー工場がザンビアのサウスルアングワ国立公園の近くにあることから、ザンビアにいる野生動物を描こうと思いました。

野生動物を描いていく中で、角を取るために殺され、角以外はそのまま放置された野生動物の写真を見かけることもありました。

私たちは植物や動物の命をいただいて生きています。なので、食糧として動物を狩ることはあります。けれども、密猟は違うと思います。人間の都合で傷つけてよいとは思いません。
この地球の中で、自然とも動物とも私は共に生きていきたい。できることからやっていきたいです。